さくら(独唱)

さくら(独唱)が音楽チャートを賑わせたのは、十八年前なのか。指折り数えるには足りない年を数だけ数えると遠いが、時間は直線ではないので、時折、ありありとその日々について思い馳せる。時間が身体なら老うだけ。記憶は夢のようにどろどろと体験も空想も…

夢を見る

よく眠る。すごくいい夢をみたことは憶えていても、忘れてしまう。夢は映画よりも私的で、ほとんどは紐解けるが、中には紐解けない謎もある。時間が狂っている。距離が狂っている。登場人物がぐるぐると変化する。すべて醒めてから気がつく

微花買う

本屋へ行ってNew微花を買う。イシヤクは由吉とともにあったらしい。たしかに由吉とイシヤクは関心ごとが似ている。微花を読むと、イシヤクだとわかる。イシヤクと話していたことを思い出す。感じること、考えることを文にするのはとても難しい。イシヤクは由…

そんなもんか

ラップが流行っている。ポップスもロックもある。そもそも音楽がある。その最中にあって、詩とはなんなのだろうか。詩も歌である。それは分かった。そんな戯れを聞いてあーそうですか、と納得できるものじゃない。詩はまず紙に書かれる。詩は書かれたもので…

おれたちヒューマンビーイング

折り畳み自転車とノースフェイスのバックパックを背負って高校へ行っていた。当時クソほど馬鹿にされたのを憶えている。なんでそんな服着るのかと訊かれ、鮫みたいでかっこいいからだと答えると、みんながおかしいと思ってんねんから、その格好おかしいねん…

重ね歌

電車。帰りの電車でグッタリしていると、前の座席から歌声が起こった。よく聞くと男が新垣結衣のヘブンリーデイズを歌っている。目を閉じている。唇がてりてりしている。不意に笑ってしまった。男と目が重なった。でも、笑いが止まらない。なぜおれはヘブン…

おもろい人

店長にもらった本を未だ読んでいない。経営とかマーケティングについての本だ。その正しさに帰依するのは危険なような気がして、読めずにいる。本を読むことは怖いことだ。あくまで一つの見解を読むだけであると理解はしているが、読むとはセックスでいうと…

へリングの生

キースへリングへの嫉妬が募る。まず写真を見てもらいたい。 天才ですね、へリングは。私はずっと壁になりたかった。街へ擬態したかったし、擬態としてのファッションをカモフラを超える形で実現したかった。が、このへリングの写真を見て、私の中に猛烈な嫉…

その、ことば

「闘いつづける限り負けないのだ」キキちゃんは、ぼくの言葉を憶えていた。ぼくは忘れていた。エネルギーに満ちていた自分を思い出した。こうも隔たったところに、今がある。忘れていた。でも、キキちゃんはぼくの言葉をずっと忘れずに何かと闘いつづけてい…

ぼくは詩人ではなかった笑

詩人ではないことに気がついて肩の力が抜けた。前々からおかしいなあと思ってたんやけど、おれの詩は詩じゃない。では何かと言うとツェランとかベケットとかドゥルーズとかの言葉を頭に浮かべながら自分の経験情報を整理してたので、いわばただのノートであ…

整然と矛盾する潔さ

タイトルの如く素晴らしかった。カルチャーが渾々と湧いては死にアスファルトの上から立ち上る靄は夢のようにアトラクティブで開放的だった。大阪とは異次元の場所だった。そもそも比較対象ではなかったという感慨が街を歩く度に、ひしひしと感じられた。人…

新幹線に乗る!

人生で初めて新幹線の指定席に乗る。バスかヒッチハイクでしか旅行したことないから、未知の領域である。一年ほど前、イシヤクがこんなことを言っていた。「バスは疲れる。新幹線は出た時と同じ状態で別の場所へいけるのでとてもよい」 バスは疲れる。大阪か…

死に至らない病

昔はね、人間を解放しようと思ってたんですよね、ずいぶんと大義ですけど。今は、それを思わないですね。迷惑という概念がありますけど、この迷惑という言葉に非常に迷惑している人間がおりますわな、その人間のためにも頑張ろうと思ってたんです。でも、今…

令和を知らない者

とても大きな共通の記号が発表されたとき、わたしはアメ村の三角公園前の、いつも、つまらい広告を垂れ流しているヴィジョンの前にいた。黒でバッチリ決めた黒ずくめの集団と、未だ青い子供たちは新元号の発表を待っている。知らない頭がたくさん公園に、知…

鳥の声は泣ける

鳥の声は泣けるそれは 遠いむかしのことを思い出させるだれかが鳥に託した想いを わたしは鳥の声に聞く鶏鳴 朝を告げるわたしなら スズメで事足りるちゅんちゅんと わたしは思う死に死に転がった 夜を越えてわたしはここへ来た四畳半に拡がった シミは深い池…

アニメを見ている。主人公が年々、貧弱になっているのは、視聴者層に合わせているためだろう。エヴァのアスカや綾波みたいな女の子に手を引っ張られ、世界の命運をかけて闘う。この手の話は今や王道となった。時代を反映しすぎている。共感か、したくないな…

文化的に終わってる

信用していたのに残念だとか、好きだったのに裏切られたとか、ようありますわな。というか、よう聴きますわな。芸能人のスキャンダルとかでさ。ほんで、応援してます!とかも、それと同じくらいよう聴きますわな。口から出るもんはタダやから、アホみたいに…

往還

いつかはしっかりとちゃんと仕上げる気だったが、もはや、そんなことはしないだろう。という諦めから、およそ三年前に書いたものをアップロードした。夜な夜な何かに駆り立てられて、ひたすらに文章を書いていた日々のなかで辛うじて意味が通じて最も長いも…

みどろ

みどろ 女のむせびなく声が聞こえる。理由を訊くと、煙草のけむりのせいだ、と女は答えた。ごめんね、と言って男は煙草をぐりぐりと灰皿に押しつけた。女は角を滲みでも読んでいるように見つめ、ゆっくりと言葉をほとぼらせた。きっと何も忘れていないの。き…

ナポレオンの息子

ナポレオンの息子は父親が死んでいることを幼いながら理解していた。彼が生まれて父親はすぐにこの世を去った。ナポレオンの息子はぼくに聞く。「もしも、あのとき、(弟の名前)が俺の親にならなかったら、(ぼくを指差してー)は俺を育ててくれたか?」 声はま…

チャチャイモッコスについて

チャチャイモッコスとは人名である。架空のモンゴル人。チャチャイモッコスと初めて出会ったのは五年前になる。

朝も夜も昼も木馬

パクリパクられ、文化の盗用、剽窃、どうでもいい。自己啓発本関係であるあるなのが、『これは昔に〇〇が言っていた』とかいうクレームである。どうでもいい、自己啓発本は言葉を置換しながら増殖する神話体系なんだから、今後も変わらない。クソしょうもな…

凄まじい勢いでブログを書いている。そういう時期に入った。つまり、考えたいということだ。考えるとき以外にブログを書くことはない。嘘だ。話したいことがあるときだ。今、なぜ今なのか分からないが無双モードに入りつつある。自分の中で一線を超えた感が…

祈り

無力なきみは祈ればいい わたしについて祈ればいい 祈ることしかできないわたしたちは 祈ることしか、 祈ることしか、わたしときみは だから、きみとわたしは 祈ればいいのか 祈ればいいのか 祈ればいいいいいのか 祈ってればいいのか わたしときみは 祈るこ…

世界の捻挫

捻挫した 終わった でも、世界は終わらない おれは終わった 捻挫したから おれは終わりを迎えた 捻挫とともに 世界は終わらない おれとは関係なしにまわる 捻挫とも関係がない 世界は続くがもともと関係がない 世界が終わってもおれは終わらない おれが終わ…

鳩を追いかける

朝からキキちゃんといた。キキちゃんの涙もあり、ぼくの怒りもあり、遠出する予定だったが映画館へ行くことになった。映画を見なくなって久しいから、こんな気持ちにならない限り、映画を見に行こうという気持ちにはならなかった。どんな気持ちかって?動き…

不良少女

足をまるまると出して、煙草をふかしている少女を久し振りに見た。かっこいい。化粧もまだ上手じゃない、周りの目を少し気にしながらプリプリ歩いている姿は、失くしたものを見ているような気がする。そんな哀愁の目で彼女を見つめても、彼女にとっては鋭い…

「訴えたいことがないんです。メッセージのない演説家でございます」 初めてこの演説を聞いたとき、ああ、となった。訴えたいことなどない、何一つとして。そして、次の一文。 「自己紹介は得意でございます」 ああとなった。伝えたいことなどないから自己紹…

はやく辞めたいから頑張るぞ💪

リセール市場が大っぴらになってしまったから、消費を楽しめる人が少なくなった。憧れも人の垢さえ気にしなければ手が届く。よっぽどでなければ。現行社会にとって、リサイクルショップ店員はキヨメみたいなものだ。祝詞を唱えたり塩を撒いたりする代わりに…

なぜファッションをするのか

やる気は鮮魚だ。ぼくのやる気は川魚、いいや、深海魚並みと言ってもよい。数分後に腐ることなど当たり前で、ましてや夜と朝なんて、いつもその振れ幅に慄き白ける。朝は喪に服することが日課だったのに、今や喪中してる暇がない。歯を磨かない内に仕事へ出…