釣り人と魚とサーファーとダイバー。インスタグラムにおける考察

以前、インスタグラムで釣りをした。露骨な罠だった。真っ白の画像にハッシュタグをつけただけの、ごく簡単な投稿。獲物は簡単に釣れた。彼らは獲物であると同時に釣り人でもあった。だれも写真なんて見ていない。記号にいいねが重ねられるだけのとんでもな…

海はあおく、空もあおく

‪久しぶりに自宅へ帰ると自分の部屋が大きく感じた。家の裏には昔ながらの中華そば‬屋、もんじゃ焼き屋、ひとけの少ない何かしらの食べ物屋さんがあった。入り口から店を覗くと、あいだみつおの詩が貼ってあったので入るのを辞めた。 裏の店でチャーハンを頬…

箕面へ行った。なんていいところだろう。住んでる所から一時間もかからなかった。 阪急電車はほんとうに良心だ。京阪電車も見習ってほしい。地下鉄もそうだ、JRも。ぼくは京阪沿線が嫌いだ。阪急の宝塚線は懐かしくてたまらない。エイジングされた臭いがある…

「海を泳いでたの。綺麗な海だった。海はずっと深くってね、わたしは海を、その底にある街、神殿、それに弁天町もあったのよ。周りには同級生がいっぱいいてね。ぐるぐるとエイが泳いでいるのよ。エイと一緒に泳いだの。おおきなエイだった。お日様の光を背…

幻の展覧会

展覧会を主催したことがある。1日だけだけど、給料のほとんどを使ったのだ。なぜ展覧会をしたのだろうか。動機はよくわからない。それに自分のためにしたわけじゃないのだ。友人のためにやった。ために?わからない。 何か報われなかったのを覚えてる。何か…

手段としてのファッション

コラージュしているとき、完成させたくないなとよく思う。マグネットみたいに付け替えできたらいいなあとか考えるが、作った以上は形がほしいので完成させてしまう。 コラージュしていると、とんでもない物語が生まれる。位置を変えれば、その物語に拍車がか…

他人のことなのにうれしい。他人だからこそ嬉しいのかもしれない。好きな人は他人でしかないのだから。占いの話をしようと思う。むかし、ちょくちょく色んな占いへ行っていた。幼いときから女と溺死が頭から離れなかった。後年になってから、犬というのも頭…

瞬間の王

あれはなんて匂いなんだろう。リステリンってなんなのだろう。アルコールの匂いは大好きやけど、リステリンの匂いはあんまり好きじゃない。そういや、リステリンは口をくちゅくちゅするやつか。まあいいやあの匂いはあんまり好きじゃないのだ。ぼくはもうダ…

カヌー

もうぼくはわりと仕事のことなんかどうでもよい気がしているのだ。またあのひもじい生活するのは嫌だし、金ない金ないつって燥ぐのも嫌だし、いろいろと仕事やめるにあたって嫌なことがたくさんあるのだけど、ぼくのなかに明確に色づき初めてる夢は湖の畔で…

うしろめたい起床

移動が決まった。二連休を頂いた。今はその2日目に差し掛かる。昨日はとても楽しかった。ひさしぶりに昼過ぎに起きた。うしろめたい。曇りのせいもあるかもしれない。春の冷たい風がベランダから吹いている。風が冷たい。数日前にお客さんから頂いたリンゴ…

堆積を彷徨う

サッカー部には童貞しかいなかった。ぼくを含め、新入生はみんな童貞だった。童貞でないほうが珍しかった。サッカー部は童貞の集合体だった。よくよく考えてみると、新入生のほとんどは童貞だったのではないか。入学して間もなく、友達が友達をカラオケで食…

ベケットと四季

春への期待をあっさりと千切る、この風のつめたさ。短い春だったような気がする。また春が来るらしいが、ゴドーを待ちながら、もしもあれを劇で見ていたら同じような気分になったかもしれない『また冬か』 四季の移ろいはながああああい。仮にでも終わっては…

日出ずる迄

あの感覚を始めて味わったのは、エロ本の無人販売機へ行ったときだった。朝とも夜とも言えない中途半端な時間帯で、夜にしては蒼が冴えて、朝にしては蒼が鈍い四時ごろ。おれ以外の人間は死んでいるのではないか、と思ってしまうくらい世界はひっそりとして…

治療

オンカカピソワカ! 泣いて謝りたい媚を奥歯で潰す。その粒が虫歯へ堕ちる、即ち怒り。魔がさす アマガサス アマデウス アマテラス どうしようもない ろくでもない 今生だけでは尽きぬ怒りが おれの脳を圧死 つまり月を真っ赤に染め上げるこの声が 吠える 魔…

友でなければただの敵よ

言動や方法を無視することなどできないのだ。友達から友という名を剥げば、ただの敵である。だれかの正義を背負い、庶民派的な面をして正論のような愚論を振りかざす人間が最も憎たらしい。案の定、敵になるか、かな。かつての親友よ。 (きみがおれの存在を…

そして朝

夜、よく眠った。ぐうぐう眠った。そして朝、起きた。まだ朝だ。希望がある。何をする予定なのか。まだ知らない。予定はある。脚に張りがある。 昨日はキキちゃんと焼き鳥を食べに行きました。とてもおいしかったです。刺身がおいしかったです。やっぱり刺身…

飲み会が終わったのが、一時くらいになるのか。あまりにも家に帰りたくて吹田からキックボードで西成まで帰ってきた。朝を迎える時にはゆっくりとしていたかった。家に着いたのは4時半くらいだったか。雑誌つち式の原稿を書きたかったというのもある。4時半…

想い断つ

あらゆるものがここへ来る。 想いを断つ、だれかの思い出が染みついたものを手離す。銭が理由か、ゴミか、おわりへ向けて歩むのか。わたしは払う人。想いを払い、銭という呪具を利用して、人間とものとの繋がりを断絶せしめるもの。いともかんたんに。 泪を…

匂い

香ばしい あまりに 手にしたコロンは手に余る ものでした香りが 心に染みつくのでしたはなをさすたび 蜂のごとく思い出すのでした香りが、香りが、香りがまとまりをもたらすのでしたある瞬間を束で届けるのでした不意打ち されたように竦むわたしがいるので…

語りえぬもの

一昨日か。それより前か、チャリでアメ村へ行ったのだが、どこへチャリを止めたのかさっぱり思い出せなかった。よくあることなのだが、御堂筋沿いなだけに苦労した。交差点のどちら側へ止めたのかも定かではなかった。しばらく歩き、信号で止まりというのを…

払いたい病

久しぶりにかつての友達と飲みに行くこととなった。奇跡的に予定が合った。飲み会で五千円減るとする、五千円でなにができるかを考えてしまう。 まずキキちゃんとランチできるだろうし、何か買ってあげられるだろう。この飲みにそれだけの価値があるのだろう…

NZ 第1章 ブレンナム

ブレンナムでヒーコとビールを飲んでいた。ヒーコは二十歳かそこらなのに老けて見えた。夜の街はただただ冷え、ひたすらに寒かった。なのに外でビールを飲んでいた。夜の広場で仕事の愚痴を言い合った。ヒーコは一週間後にクビにされるかもしれないと笑って…

ほしぼし 煌り

ほしぼし ひかり ぼちぼち 終わり 月なき夜 鳴く 星のまたたき チカチカ ドン チカチカ ドン チカチカ ドン あれはなんの星か あかく 煌る あの星は あれは星か 星ではないのか 月なき夜 またたく 星鳴く チカチカ ドン チカチカ ドン チカチカ ドン 焚き火…

元旦の詩

クソ癖になるこの味 おれ 食らう イノシシの脚 リブに噛みつく 歯茎の赤さ 童貞のように 野蛮でピュア クソ癖になるこの味 涎降らし 雨舞わす風と 踊るピュシス 吹き出す 千の帳 揺りかごから墓場まで 地鳴り クライシス 空走る 雷 掌の皺 刻み クソ垂らし …

師走の詩

ある世界の情景 今夜、毛皮を纏えぬ者が 毛皮を纏い 歌えぬ声で 聖歌を歌う 最も愚かな 者が 愚かな唄を 夕べ、今朝もがれた腕が 独り泣き始める 身体の垢を詰めながら 蕾をひらく そんな夕べ 侍る 苔を擦り落とす ヤカラの唄が 海へ ながれる 黄昏 プールの…

われはかみなり

我は神なり われは雷。あまりにも恣意的な規則により、2018年を迎えさせられる羽目となった。神社へ行けば御神籤をひく。賽銭やらを入れることはないが、お邪魔しますとは言う。森へ行っても、人の家へ行っても猫の住処へ行ってもお邪魔しますとぼくは言う。…

夢十夜 第一夜

あるグループがいた(中学生のときのグループである)当たり前のように車を乗り回し、グループのボスがグループのメンバーを誤って轢いてしまった。そこからこの物語は始まる。 彼は死んだ。ぼくがそれを知ったのは修学旅行のときだった。彼が死んで数日経ち、…

師走に本を売る

年末年始は豪勢に過ごしたかったのだが、なんせ金がない。月末まで八千円しか持ち合わせがない。ああ、ジーザスクライスト俺の経済クライスト にはならないようにプランを練っている。 朝飯108円 昼飯216円 夜飯324円 タバコ代 250円1日に半箱 予算8000円。…

カートコバーン

ぶりったニコちゃんを平気な顔で着てる奴が嫌いである。なぜだろう。知らないバンドのTシャツを着てても別に構わないし、メタリカのTシャツをメタリカというブランドと勘違いしてる人がいるのも楽しげでいい。 でも、ぶりったニコちゃん着てる人だけは個人的…

嘲笑の構造

ちゃお!二連休入りました。初めて就職しました。ぼくもついに社会人と呼ばれる類なんでしょうか。というか日本に住んでる以上、何らかの社会の成員であるわけだから、みんな社会人だと思いますが、就職してない奴は社会人じゃないと認めてくれない社会人も…