払いたい病

久しぶりにかつての友達と飲みに行くこととなった。奇跡的に予定が合った。飲み会で五千円減るとする、五千円でなにができるかを考えてしまう。

まずキキちゃんとランチできるだろうし、何か買ってあげられるだろう。この飲みにそれだけの価値があるのだろうか、ないだろう。会話しても別に楽しくともないのだ。ぼくはひたすらご飯を食べたい。

ひとえにご飯へ行く理由はご飯が食べたいだけなのかもしれない。まあいいや、そんなことは。

久しぶりに貧乏な日々を送っていたので、気が参ってるのかもしれない。来月には気も変わっているかもしれない。ここ一ヶ月キキちゃんには飯を奢ってもらいっぱなしなのだ。頭もおかしくなる。男が払う必要はまるでないけど、ぼくは出来るだけお金を払いたい。好きな人間とご飯へ行くときは出来るだけ全て払いたい。それができなくなると、リズムが乱れる。銀行になりたいし、財布的な一面も持ちたい。

お金を持ちたくはない。お金を払いたい。ほらほらほらほらほらほら払いたい!払いたい!前世はきっと霊媒師に違いない。資本主義に生まれたからお金を払いたいに違いない。間違えて守護霊まで払ってしまったのだ彼女は。だからぼくは預金に怯えるのだ。はやく払いたい!滞納してる金を!払いたい払いたい!

払いたい病が一時的に失効したら、次はしっかりと始めた物語を終わらせるように頑張ろうと思います。ああなにせ色々と多いんですなあ。今は装いにグッと視点が集中しすぎている。なにせ一ヶ月も買っていないんですからな。装いほど簡単に構築できる想像はないのである。