アレ

いじわるな 梅雨が降って クーラーに涼む 夜を 渡って冷えた 冷えた朝がくるまでの あいだ わたしは わたしは 夢へ去る もしまた ひと時 だれかと恋をしても あなたを想い だれかを想い 白昼夢の犯行が功を奏して 網タイツをかぶって強盗に成功する でも そのときにはもう 痕跡は手から零れているのだろう そうだろう 岡本太郎 なあ八月までの遠い遠い さらに遠くへだったところに左手を置いてきたのだ アレは今はどこにいるのだろう 華でも咲かしているのかもしれないナア