パ行の誕生

ラジオから不意に流れたメロディが

身体を揺らした。知っている。あの頃のように揺れている。メロディとともに身体が揺れている、かつてのように。音とタンゴを踊る、タッタカタタタ。80パーセントの水分から成る、この身体が音楽と化す。流れる泪は故郷を灯し、形なく堕ちる、汗とともに、タンゴ、タッタカタタタ。ああ舞っている、あのときのように!

知っている!知っている!思い出している!タッタカタタタ。思い出を作っている!散る断片をクモの糸で紡いでいる。一つにまとまらず、音が轟々と止まない。契り。波との契りが切れるまで、指が千切れても踊りな。血飛沫で真っ赤に染まったから!ほら、ボアラ!知らない音が身体をながれ、指がフロアを這いずり、乳首がミラーボールをぶっ飛ばす。頭は吹っ飛び、身体が限界を超える。あのタコのように躍ってるのがきみの身体!ケツ穴に指をつっこみ、膝で拍を打つ、ペニスを軸にメリーゴーランド。全身生殖器。ウィルス、空気を犯す。タカタカタカマカマ、タカタカタカタカタカマカマ、ガス爆発!ボアラ!ボアラ!唇が破裂音を放つなら、きみはパッ!ごとに弾ける心臓の鼓動のように。パッパッパッパッパンッ!音に熱され蒸発。ポッポコッポッポッポコポッポッポッポポポランスキー!それだ、きみの名はポポポポランスキー!それがエコーのように鳴る、足る。熊猟るコサック、ラッセル、タッセル鳴らす、ませるガキ殺す。エッフェル塔濡らす、東京タワー濡らす、首から味噌垂らす。蟻にあげる、喰らえ、蛆虫。この身体!

ポッポコッポッポッポコポッポコッポッポッポコポポップコーン!