パールハーバー

‪未だ発酵していないか、噛み疲れたかしてそれは未だ‬ まるで昨日のことのように鮮度があるから新鮮味に欠けるのだ。

‪未だ出会わなくとも良い 未だ可能性がある まだ速い あるいは遅すぎる合流 再会が早すぎた あるいは早く別れすぎたか いずれにせよ それは未だ夏場の火照ったベンチのように 夜を越えて燃え上がる‬

‪傷ではない 飽きたわけだ 傷よりも裂けている それは長く 深い 川だ おれの頬に傷はない 裂け目に川が流れているのだ 退屈なディープリバー 俺の頰のうえで 世界が流れる 過去が映る今 おれのディープリバー 狂った地層 パールハーバー ラブホテルの名前‬

‪いつからか いいからと 金もないのにホテルびたり 三日に二日は外で寝て 三日に一日 ホテルに泊まる パールハーバー 裂け目にひっかかるあの愛撫 パールハーバー 変わらないのはインディアンの魂 獣じみた夜 人との淡いに揺れる そんな日々が日々流れる‬