私はなにを零してきただろうか。誰かが零したものを拾うような活動。それでも、零さんばかりの情報が脳裏を過ぎる。私も零しただろうか、私は零し続けているのだろうか。零したことにすら気づかず、名前すら知らないものたちを土足で踏み続ける私が人間様だ。生あるということだろう。生きているらしい。靴の裏には知らない奴らの血がべったりと付いている。見えないから忘れる。たまに不意打ちを受ける。分かりつつ零したものよりも分からずに零したものから開かれる未来について思うことがある。全く知らない他者について思う。顔も声も性格も名も一生知ることがないかもしれない他者をなんぼほど無視してきたか。生きるのは無視である。断絶だ、知らない間に行われる。知る由もない、全てを零さずにいる生物などいないだろう。断片乞食的に、我々のある側面はそオート廃棄的な側面を持つ。よくプログラミングされている