予定を崩すわけにいかない

人生で初めて口座が底を尽き、むしろ穴スキルを発揮した。厳密に言えば、底を尽きて穴になる予定である。クレジットカードの魔力を使いすぎ、身の丈を超えてしまった。何とかできる金額ではあるが、色々と削らないといけないのは明らか。私は基本的に節約が嫌いであり、我慢もしたくない。欲しいものは確実に手に入れるし、チャンスは逃さない。妥協を許さないし、放蕩以外したくない。ただ身体的な感覚で、ここまでは遊べる範囲でここから先は辛くなるなというのは認識できる。それを感じると一気に欲望が収束し、鬱になったり変なことに夢中になったりする。今回は収束していたにも関わらず、チャンスの連続があったのでわりと無理していた。いつもは見ない、見たくもないクレジット明細を確認し、夜中12時、コンビニへ行き、残高を確認し、コンビニを出て信じられないといった素振りをしてから、またコンビニへ折り返し、ATMで残高を確認し終わったと呟いた。

でも、旅行の予定(8万くらい)は変更したくなければ、服も極力売りたくない。売っていいものもあるが、高いものは売りたくないし、そもそも服に名前を書いているので高くて売れるものは限られている。それもリユースショップに持ってくだけでメルカリとかを使う気もさらさらない。他にも予定があり、2万くらいは持ってかれるが、それを変更する気には全くならないし、借金もしたくないし、勿論リボは論外で一括払い以外選ぶ気はないのだ。どうすればいいか、私は考える。考えることは楽しい。まあギリギリ問題ない範囲だからこそ楽しくも感じる。

とりあえず、生活費を削ることを選び、一日千円+タバコを目標にした。ほぼ食費なのでダイエットもしたかったし、ちょうどいいだろう。そうすることで恐らく考え方もシャープになっていき、シリアスなモードにはなれるだろう。昔のことを思えば、ホームレスもしていたし、食堂のサンプルを昼食がわりに食べるような奴だった。でも、それだけは全然足りないので服を売らなくてはいけない。頭の中で何個か候補を挙げて固めていく。リサイクルショップ業界で働いているので何が幾らの査定金額になるかは想像し易い。サイズをミスったCLASSのパンツは一本5000円-8000円くらいはつけてくれるはず。バリーのリュックはええところ、1万5千円だろう(定価は10万)。ロエベのムートンは多分2万いかないだろう。ああダメだ、名前を書いているし、ロエベは全く売りたくない。B-7もダメだ、名前を書いているし、全く売りたくない。早く家に帰って心算をしたいなあと思いながら休憩時間が終わろうとしている。