我々は臭い

30日前よりもより悪くなっている。100日前よりもより悪く、150日前よりもより悪い。だんだん悪くなっている。より悪い方へ、明日が風下のように感じられる。私たちは風と共に移動しながら悪臭を漂わせる。私たちはより悪い方へ走っていく。日に日に臭くなっていく。だれも別に悪くないが、日に日に臭い。我々は臭すぎてもはやもはや何も信じられない。自分の身体の臭さに我々は気づき始める。本当に臭くて耐えられず、風呂に入るが臭いがとれない。我々は風呂に入ってる少しの間、風通しのよい麻をきているような気持ちになった。風呂から上がると臭いがきつい。我々の一部の民は風呂から出るのを嫌がりふやけて死ぬことにした。死に場所が風呂だったのでよかった。栓を抜いて身体水を排出し、遺骸をそのままにして風呂を交換し、新しい風呂に我々はまた身体を浸し、爽やかになろうとした。そのうち、風呂に色々ぶち込むようになった。我々は何もせずとも汚れた身体を無垢にしようとした。無垢になれないことを知りながらそれはとても辛いことだ。我々はあまりに臭すぎた。涙するには臭すぎて、喜ぶには臭すぎて、悲しむには臭すぎて、怒ることしかできなくなった。我々は臭い、我々は臭い、我々は臭すぎて手淫しか救いがない。